口腔乾燥症
口腔乾燥症(ドライマウス)という言葉を耳にしたことがある方いらっしゃると思います。
お口がかわきやすい、唾液が出にくくなってきたような気がするという患者様も少なくありません。
口がかわいて話しがしにくい、食事の時に飲み物が必要、夜間飲水のために起きる、舌の表面がひび割れる、口臭が気になる、虫歯が増えた、お口の中のねばつきヒリヒリ感を感じるなど…当てはまるものが多い方は口腔乾燥症の疑いがあります。
唾液の作用として、
・潤滑作用→唾液が粘膜を覆うことにより、咀嚼(噛むこと)嚥下(飲み込むこと)発声を容易にする
・粘膜保護作用→唾液粘液(ムチン)の被覆により刺激から粘膜を保護する
・洗浄作用→咀嚼時に食物が歯や粘膜に付着するのを防ぐ
・抗菌作用→お口の雑菌の繁殖を防ぐ
など、唾液には様々な大切な役割があります。
口腔乾燥症になる原因として、
お薬(降圧剤、抗うつ剤、睡眠薬など)の副作用、ストレス、加齢、口呼吸、水分の摂取不足、不十分な咀嚼回数などが挙げられます。
コーヒーやお茶のカフェイン・たばこは、粘膜を刺激してしまうので過剰に摂取するのもあまりよくありません。
カフェイン・ニコチンは利尿作用があるため、一時的に脱水を起こし唾液分泌が抑制されやすいようです。
あと注意していただきたいのが皆さんがお家で使う洗口液と歯磨き粉です!
洗口液のアルコール配合のものは水分を奪ってしまうので、刺激が少ないものを選んでください。
歯磨き粉の後ろに細かい文字で成分が書かれていると思います。
そこに発泡剤(ラウリル硫酸ナトリウム)と書いてあるものは口腔乾燥症の方は気をつけて下さい。
粘膜を刺激する恐れがあるので、できれば発泡剤が入っていない歯磨き粉のほうが良いと思います。
お口の中の乾燥が気になる方は、何か当てはまるものがないか確認してみて下さい。
大島