前回のブログでは、インプラント手術後の痛みの程度や継続する期間について解説しましたが、今回は痛みが引かない場合の理由と対処法をご説明します。
▼インプラント手術後に痛みが引かない理由と対処法
インプラント手術後には、どのようなケースでも少なからず痛みが生じます。それは外科手術を行っている以上、仕方のないことなのですが、通常よりも症状が長く続く場合は、何らかの異常が考えられます。
理由1:傷口が開いている
インプラント手術では、最後に傷口を縫合するのが一般的です。厳密にいうと、インプラント手術の2回法における1回目だけ、患部をしっかりと縫うのですが、その縫合が甘かったり、手術後の行動やケアが悪かったりすると、傷口が開いてしまいます。その状態では当然ですが、痛みが続きます。
対処法:傷口を縫ってもらう
インプラントを埋入した部位の傷口が開いている場合は、早急に処置を施してもらいましょう。急患扱いでも良いので、とにかく速やかに傷口を縫い直すことが大切です。そのままの状態で次の診療までの期間を過ごすことは危険といえます。
理由2:細菌に感染している
インプラント手術後の傷口がしっかりと縫われていても、細菌感染が起こっていたら痛みも続きます。むしろ痛みが強くなるケースの方が多く、顎の腫れも大きくなっていくことでしょう。細菌感染の原因は、手術中と手術後の両方にあります。患者さんは手術後、安静に過ごすことで術後感染のリスクを減らすことができます。
対処法:適切な治療を受ける
手術部位が感染している場合も迅速な対応が求められます。主治医に連絡して、できるだけ早く診てもらいましょう。
理由3:オーバーヒートによるやけど
インプラント手術では、顎の骨にチタン製のネジをドリルで埋め込みます。この時に注水を怠ったり、必要以上に速い速度でドリリングしたりすると、顎の骨にやけどを負ってしまいます。その結果、手術後しばらく痛みが引かない場合もあります。
対処法:主治医に相談
不適切なドリリングによるやけどは、患部の状態によって対処法も変わってきますので、まずは主治医に連絡しましょう。インプラント手術後の痛みが引かない時点で、様子を見るのは危険です。最終的な判断は担当の歯科医師に任せるべきです。
▼痛みはどのくらい我慢すべき?
前回のブログでもお伝えしたように、インプラント手術後の痛みは2~3日続くこともあります。その間の我慢できる程度の痛みは、鎮痛剤などで対処しましょう。1週間経っても痛みが引かなかったり、むしろ痛みが強まったりしている場合は、上記のトラブルが考えられますので、まずは主治医に相談してください。自己判断で放置するのは良くありません。
▼まとめ
今回は、インプラント手術後の痛みが引かない理由と対処法について、及川歯科医院が解説しました。インプラント手術後に痛みが生じると不安に感じますよね。どんなケースでもある程度の痛みは生じますが、眠れなかったり、日常生活に支障をきたしたりするような痛みが出た場合は、遠慮せず主治医に相談することが大切です。その他、インプラント手術後の症状について疑問や不安に感じることがあれば、いつでもお気軽に当院までご相談ください。当院はインプラント治療に力を入れている歯科医院です。