今回のサイナスリフト(上あごの骨を増やす方法)
こんにちは、及川です。
今回の患者さんは、益子在住の40歳代の男性の患者さんです。
歯周病と歯根の化膿でグラグラの状態になり、保存不可能な状態でしたので抜歯となりました。
このような状態になるまで歯を放置してしまうと、歯の周りの骨がかなり吸収してしまい
抜歯後に骨がほとんど無い状態になってしまいます。
今回は左上でしたので上顎洞(副鼻腔)鼻の横の空洞部分にサイナスリフトという骨を増やす治療の計
画を行いました。
まずCTレントゲン(立体映像レントゲン)で骨の状態を確認すると後上歯槽動脈という動脈が
走行しているのが見つかり、通常のサイナスリフト(骨を増やす方法)では出来ないことが診断できま
した。
サイナスリフトは通常上顎洞の横からの穴をあけて骨を増やすのですが、今回はその部分に動脈がある
ので歯槽頂(歯の生えていた部分)からアプローチすることにしました。
この後上歯槽動脈を発見できず手術をした場合、大出血を起こし大変な状態になりますので
サイナスリフトの治療にはCTレントゲン撮影はもちろんですが、その分析ソフトでの細やかな診断が
必須となります。
そしてアプローチする場所を確定しても、その後骨を増やしていくときにも慎重に増やしていかないと
その動脈を傷つけてしまうこともありますので、診断だけではなくテクニックも必要になってきます。
当医院はこのサイナスリフトの治療を15年以上前から行っておりますので、安心してご来院くださ
い。
最近は他の医院で骨が無いからインプラント治療が出来ないといわれた患者さんが、セカンドオピニオ
ンでいらっしゃるケースが増えております。
今後も最新で最良のインプラント治療が提供できるように、学んでいきたいと考えております。