今回のインプラント
こんにちは、及川です。
今回のインプラントは茂木町からお越しの40歳代の女性です。
主訴は右下の奥歯(第2大臼歯)が噛み過ぎにより、歯根が破折し抜歯しないといけない状態でし
た。
CTレントゲン(立体映像レントゲン)で診断すると破折した歯根の部分がかなり化膿しており
早く抜歯しないとどんどん骨が溶けてしまう状態になっていたので、残存歯清掃後すぐに抜歯を行い
化膿している部分を除去し綺麗に洗浄、骨がこれ以上減るのを防止する治療を行いました。
その後3か月待って骨の自然治癒を確認、実際みてみるとまだ未成熟の骨だったので骨を削るドリル
の使用は最小限で行い、その後ボーンスプレッターというインプラント器材でリッジエクスパンジョ
ン法というう技法で削らずに骨の密度を増加させながら、骨幅を広げることを行い無事に計画した長
さと太さのインプラントを埋入する事が出来ました。
この患者さんは骨がかなり少ない状態でしたので、この方法を行わないとインプラント埋入は難しい
状態だったと思います。
適正な埋入トルク(35ニュートン)で埋入できたのですが大臼歯部で大きな咬合力がかかる場所で
ある、そして理想よりは少し短めを選択しないと埋入できなかった部分だったので、確実な骨と
インプラントの結合を待ったほうが良いと判断し、すぐ機能させずに3か月確実に待って2次手術(2
回目の手術で歯肉から出てくる治療)を行う事にしました。
このようにケースに合わせて判断し、より確実な方法はどのようにするべきかの判断がインプラント
治療の成功には大切だと考えています。