■歯周病にならないために | 予防のためにできること
歯周病は、日本人の成人の約8割が罹患している、もしくはその予備軍であるといわれるほど身近な疾患です。初期段階では自覚症状がほとんどなく、気づかないうちに進行してしまうことが多いため、予防が非常に重要です。歯周病は進行すると歯茎が下がり、最終的には歯を失う原因となるだけでなく、全身の健康にも影響を及ぼすことがわかっています。しかし、適切なケアを継続することで、歯周病のリスクを大幅に抑えることが可能です。
そこで今回は、歯周病の予防方法や、なぜ予防が重要なのかについて詳しく解説します。また、歯周病の初期症状についても紹介し、もし心当たりがある場合は早めの受診をおすすめします。ご自身の歯と健康を守るために、ぜひ最後までご一読ください。
▼歯周病を予防する方法
歯周病を予防したい方は、以下の3つの方法を実践しましょう。
- 正しい歯磨きを習慣化する
歯周病を予防するために最も大切なのは、毎日の歯磨きを丁寧に行うことです。歯と歯茎の境目には歯垢(プラーク)が溜まりやすく、この歯垢が歯周病の原因となります。適切な歯磨きを行うことで、歯垢の蓄積を防ぐことができます。
・歯ブラシは毛先が細く、柔らかめのものを選び、歯と歯茎の境目にやさしく当てる
・力を入れすぎず、小刻みに動かして磨くことで、歯茎を傷つけないようにする
・1日2回以上、特に就寝前の歯磨きを丁寧に行う。寝ている間は唾液の分泌が減り、細菌が繁殖しやすくなるため、寝る前のケアが重要
・デンタルフロスや歯間ブラシを併用し、歯と歯の間のプラークをしっかり除去することで、歯周病のリスクを軽減
・舌の汚れも落とすために、舌ブラシを使用し、口腔内全体の清潔を保つ
- 定期的に歯科検診を受ける
歯周病は初期段階では自覚症状が少ないため、定期的に歯科医院でチェックを受けることが重要です。歯科医院では、普段の歯磨きでは取りきれない歯石の除去(スケーリング)を行い、歯周病のリスクを軽減します。
・少なくとも年に2回の定期検診を受け、歯と歯茎の状態をチェックする
・歯茎の状態を確認し、炎症や出血の有無を把握することで、早期発見につなげる
・専門的なクリーニング(PMTC)を受けることで、歯垢や歯石を徹底的に除去し、歯の表面を滑らかに保つ
・患者さん一人ひとりに合ったブラッシング指導を受けることで、歯磨きの精度を向上させる
- 生活習慣を見直す
歯周病は生活習慣とも深く関係しています。特に以下のような習慣がある方は、改善を心がけましょう。
・喫煙を控える:喫煙は歯茎の血流を悪化させ、免疫力を低下させることで歯周病のリスクを高める。喫煙者は非喫煙者に比べ、歯周病の進行速度が早く、治療効果も低下しやすい。
・バランスの良い食事を摂る:特にビタミンC(柑橘類、ピーマンなど)やカルシウム(乳製品、小魚など)を積極的に摂取することで、歯茎の健康を維持する。
・ストレスを溜めない:過度なストレスは免疫機能を低下させ、歯周病の悪化を招く可能性がある。適度な運動や趣味の時間を確保し、リラックスする習慣を取り入れる。
・十分な睡眠をとる:睡眠不足は免疫力を低下させるだけでなく、唾液の分泌にも影響を与える。質の良い睡眠を確保し、口腔内環境を整えることが大切。
▼歯周病は予防するに越したことはない?
上段で解説した通り、歯周病をしっかりと予防するためには、口腔ケアの方法だけでなく、生活習慣を全般的に改善する必要があります。歯周病のためにそこまでの努力はできないという方もいらっしゃるかもしれませんが、この病気の本質を知ると、予防に越したことはないことがわかるかと思います。
- 歯周病は自然に治らない
歯周病は細菌感染によって引き起こされる慢性疾患であり、自然治癒することはありません。進行すると歯茎が赤く腫れ、出血が増え、やがて歯を支える歯槽骨が溶けてしまいます。骨の喪失が進むと、歯がぐらつき、最終的には抜歯が必要になることもあります。歯周病の進行を防ぐには、適切なブラッシングや専門的なクリーニングを受けることが重要です。